2014年05月27日

花を訪ねて春めぐり。

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山形蔵王秘蔵のお花見スポット。

生まれたての春に出会う温泉散歩。

2014年5月某日

s01西蔵王公園展望台道より西蔵王放牧場望.jpgs02西蔵王牧場01.jpgs03西蔵王牧場02.jpg 
 ポカポカと春らしい陽気が続く5月。標高の高い山形蔵王の桜の見頃は、毎年4月下旬からゴールデンウィークにかけてとのこと。友人によれば、一般的に山形市界隈の桜といえば、街なかの霞城公園や馬見ヶ崎川の桜が有名らしい。とはいえ、麓よりひと足春が遅い分、長期間に渡って楽しめる蔵王のお花見は、遠くに見える雪山を背景に初々しい彩りをまとう景色とあいまって、絵になるスポットが盛りだくさんだ。今回はその中からオススメの、とっておきの名所をご紹介したい。

s04西蔵王牧場03.jpgs06西蔵王牧場06石割桜.jpgs07西蔵王牧場07.jpg
s10西蔵王牧場11.jpgs09西蔵王牧場10.jpg
s15西蔵王牧場14.jpgs12西蔵王牧場13.jpgs13西蔵王牧場15.jpg

《西蔵王放牧場/見頃:4月下旬〜5月中旬》
 山形蔵王ICから西蔵王高原ラインに続く国道167号線の途中、瀧山(りゅうざん)の中腹に広がる「西蔵王放牧場」は、48haもの広さを持つ乳用牛の育成牧場だ。ここは、東北でよく見られる桜の野生種「オオヤマザクラ」の群生が楽しめる、知る人ぞ知るお花見の名所。「オオヤマザクラ」は「ヤマザクラ」や「カスミザクラ」より標高の高い場所に自生し、紅色の濃い大きな花を咲かせるのが特徴だ。緑の牧草地が広がる牧歌的な風景と、残雪の瀧山との爽やかなコントラストは、まるでアルプスの山岳リゾートのよう。山形市街を見下ろす眺望も素晴らしく、シーズンには清々しい空気のなか、お弁当を広げる家族連れの姿も。桜の群生地は駐車場から、それぞれ15分程度先の「前滝登り口」「うがい場口」「鴻の巣沼上」と3ヶ所に点在している。
 広大な場内にはオオヤマザクラの他にも幾つかの品種があり、標高差のため、長期間に渡るお花見が楽しめる。麓近くにある石割桜や、形のよい松が桜と一緒に立ち並ぶ絵になる場所もあり、散歩や撮影がてら、ゆったり鑑賞するなら1〜2時間程度の滞在はあっという間。花見期間中は、駐車場近くの案内板で開花情報を提供しているため、滞在時間に余裕のない人は、あらかじめのチェックしてからがオススメだ。一番の見頃となるゴールデンウィーク期間中までは一般開放され、その後は牛の放牧のため一般の人の立ち入りが制限されている。

s18西蔵王公園展望公園より山形市内望.jpgs20蔵王温泉樹氷橋より上山方面望.jpgs19西蔵王公園内の桜とコーラ.jpg

《西蔵王公園/見頃:4月下旬〜5月中旬》
 西蔵王放牧場から車で約5分。大小6つの沼を含む約72haもの広大な環境に、アスレチック遊具やキャンプ場、バーべキュー広場、芝生広場などが配置された「西蔵王公園」は、様々なアクティビティが楽しめる憩いの自然公園。園内には随所にオオヤマザクラの他、ヤマザクラなどの桜が点在している。ここで何といっても必見なのが展望台。遮るものが何もない、せり出したデッキからは山形市街をはじめ、その奥の上山や白鷹山、さらに朝日連峰や月山までのダイナミックな大パノラマが広がる。夜は星空観察や夜景のスポットとしても知られ、山形市内から車で約20分という好アクセスもあり、多くの人が訪れる。

s21四季のホテル玄関桜01.jpgs23四季のホテル隣接の01.jpgs24四季のホテルロビー01.jpg
s25四季のホテルテラスと桜01.jpgs29四季のホテル庭園より桜01.jpg
s28四季のホテル庭園の桜02.jpgs31四季のホテル庭園より桜04.jpgs32四季のホテル庭園カメラ婦人.jpg

《蔵王四季のホテルの桜/見頃:4月下旬〜5月上旬》
 エントランスで迎えてくれる鮮やかなオオヤマザクラをはじめ、蔵王四季のホテル周囲でもこの時期、桜を見ながらのリゾートステイが満喫できる。
 芽生え始めた若緑の白樺と桜の競演を眺めるロビーラウンジのオープンテラスでのひとときも優雅。朝の陽光を受け、やわらかな緑が輝く中庭は、鴫の谷地沼の散策路へと続く背後の森とあいまって、プライベートガーデンのような贅沢感だ。独り占めのお花見&ピクニック気分を存分に楽しみたい。

s36鴫ノ谷地沼遊歩道より桜03.jpgs37鴫ノ谷地沼遊歩道より桜06.jpgs34鴫ノ谷地沼遊歩道より桜01.jpg
s39鴫ノ谷地沼遊歩道桜並木02.jpgs41鴫ノ谷地沼遊歩道対岸より01.jpg
s43鴫ノ谷地沼横倉滝.jpgs44鴫ノ谷地沼水芭蕉群生02.jpgs33鴫ノ谷地沼遊歩道カモシカ.jpg

《鴫の谷地沼/水芭蕉&桜見頃:4月下旬〜5月上旬》
 ホテルから至近の紅葉スポットとして以前にも紹介した「鴫の谷地沼」(詳細はこちらのブログを参照)の約1.5kmの散策路も、この季節、桜をはじめ水芭蕉などの花々が気軽に鑑賞できるスポット。湖面に映り込む松と周囲の淡い緑、桜のピンク色がヨーロッパの絵画のような静かな美しさを見せてくれる。ゆったり歩いても一周約1時間程度のコース沿いには、水芭蕉の自生地が2ヶ所点在。気候も穏やかで林間の見通しのよい春先はバードウォッチングにも最適で、運がよければ野生のカモシカに出会えることも。

s46新左エ門の湯03妙見寺そば.jpgs47新左エ門の湯02 風呂.jpgs48新左エ門の湯01売店.jpg

西蔵王の地場素材でつくる
名刹ゆかりのレシピ、妙見寺そば。

 お腹が空いたら、温泉街の花めぐりがてら立ち寄れる日帰り温泉施設「新左衛門の湯」へ。ここは、蔵王名物の玉こんにゃくをはじめ、ワインや地酒などの山形の地場産品を扱う土産物屋の「伊勢屋」と、山形牛や10割蕎麦が味わえる食事処の「湯の花茶屋」を併設した寄り道グルメスポット。敷地内には無料で楽しめる源泉掛け流しの無料の足湯カフェもあり、名物のラ・フランスを使ったラ・フランス生ソフトクリーム(300円)も好評だ。
 食事処のオススメは、西蔵王の麓にある妙見寺の畑で採れた大根、長芋をたっぷりのせた「妙見寺そば」(730円)。蔵王の名店「山の茶屋 葵」のレシピをそのまま引き継いだというこのメニューは、往年のファンを含め、シャキシャキの大根と長芋の楽しい歯応えで幅広い年代のお客から人気を集めている。

 春の蔵王歩きの道すがら、随所で目にとまるオオヤマザクラ。食事処でちょうど相席した方の話によれば、オオヤマザクラは散り際ののどかさでもソメイヨシノと大きく異なるのだという。若葉の前に花をつけ満開を迎えるソメイヨシノは、木の成長も早く10年経たずに花を咲かせるものの、花の寿命も短命。また受粉・結実しないため、命を惜しまず豪華絢爛に一気に散り果てることで知られ、その姿に人々は哀れで儚げな風情を感じてきたようだ。一方、オオヤマザクラは赤みを帯びた幼葉と花がほとんど同時に出て開き、その対比が美しさとなる。花の寿命も長く、鳥が食べた実が野山に散らばることで自生するため、自分の命を惜しむかのように結実を待ち、ゆったりとおおらかに散る花のようだ。それは、自然の力にその身を任せた命が持つしなやかな逞しさであり、春を待ち焦がれた深山の人々の想いに応える、やさしさに満ちている。
 天恵の湯が育む蔵王の“桜詣で”は、この地にある大自然の魅力と、その鑑賞の仕方を私たちにそっと教えてくれる旅でもあるようだ。




■西蔵王放牧場
山形市街から東へ12q、車で30分ほどの瀧山(りゅうざん)の麓に広がる標高600mの西蔵王高に1971(昭和46)年に開かれた放牧場。ここはオオヤマザクラ群の自生地としても知られる。桜は駐車場から15分程徒歩で登った先に点在。オオヤマザクラは東北地方に多い野生種の桜で、紅色の濃い大きな花を咲かせるのが特徴。広大な牧草地と残雪の瀧山とのコントラスト、山形市街を見下ろすパノラマも見応えがある。
桜の中には、自然の力強さを感じる石割桜や、1本の木から13本が株立ちする樹齢100年を超える「西行桜」(平安時代、僧侶で歌人の西行が出羽路を旅し歌を残した場所と伝えられる)もあるが、近年、大勢の観光客が押し寄せ、桜の根元を踏み固めたことで幹が数本枯れたため、現在では柵を巡らせ保護している。
牛の放牧は例年、5月のGW後から10月頃まで行われ、期間中は一般入場が制限される。周囲には、水芭蕉やザゼンソウなど約700種類もの山野草が楽しめる「山形市野草園」など、見どころも点在している。

・放牧場総面積/81.4ha(うち草地面積/48ha)
・標 高/600〜820m

住所/山形県山形市大字土坂字周防515
TEL/023-642-2382
駐車場/有

■西蔵王公園
山形市街地から車で約20分。東北芸術工科大学と山形市野草園のほぼ中間に位置し、蔵王山系の豊かな環境の中に、人と自然が調和するレクリエーションの場を創造する目的で整備された公園。72.5haの園内には、大小6つの沼をはじめ、地形や樹木をいかしたアスレチック遊具やキャンプ場、バーべキュー広場、四季の様々な草花が楽しめる日本花園、芝生広場などが整備され、桜も点在。花見シーズンをはじめ、休日にはピクニックを楽しむ家族連れが数多く訪れる。

・展望広場
公園の敷地内にある展望広場からは山形盆地や月山、朝日連峰の雄大な景色が広がる。ここから眺める夜景は、まるで宝石箱をひっくり返したかの様な美しさで、多くのカップルや家族連れが訪れる。

住所/山形県山形市大字岩波〜上桜田
TEL/023-655-5900
駐車場/有

★【東北・夢の桜街道〜桜の札所・八十八ヵ所】
2011年にスタートした「東北・夢の桜街道」は、東北地方の桜旅を推進し、復興支援の輪を全国へ広げるプロジェクト。2013年から2020年までの長期間にわたり、八十八箇所の桜名所を巡り、スタンプラリーやフォトコンテストに応募すると、抽選で素敵な商品が当たります。(応募締切は毎年4/1〜5/31)
↓詳しくはこちら
※山形県内では18箇所(三十四〜五十一番)、蔵王界隈では西蔵王放牧場(四十一番)がエントリーしています。

■鴫の谷地沼
紅葉のスポットとしても知られる蔵王温泉街の南端にある静かな沼(標高 約820m)。周囲約1.5kmの水辺を巡る遊歩道には、4月上旬から5月上旬まで咲く水芭蕉の群生地もある。湖畔への車の乗り入れは禁止で、専用駐車場は湖畔まで徒歩約5分のところにある。 

・桜
見頃は4月下旬から5月上旬。テニスコート側散策路付近および散策路に点在。
・水芭蕉
自生地はテニスコートのある散策路対岸に2ヶ所点在。4月下旬、雪解けとともに咲きはじめ、5月連休頃が見頃となる。
・レンゲツツジ
沼地周辺に自生しており、5月中旬頃、薄紅色の花が咲き誇る。

住所/山形県上山市小倉大森山1980
TEL/023-694-9328(蔵王温泉観光協会)
駐車場/100台

■新左衛門の湯
1999年4月にオープン。蔵王山麓を望む源泉100%の大露天風呂をはじめ、源泉を4対6に希釈した「四・六の湯」、その他、かめ風呂、打たせ湯などのお風呂が楽しめる日帰り温泉施設と、食事処「湯の花茶屋」、土産物屋「伊勢屋」が併設された複合施設。

・食事処
営業時間/
 平日 
 10:00〜18:30(オーダーストップ18:00)
 土日祝
 11:30〜15:00(オーダーストップ14:30)
 17:30〜20:30(オーダーストップ20:00)
定休日/水曜日 

・売店
平日
 営業時間/10:00〜18:30 
土日祝
 営業時間/10:00〜21:30 

・お風呂
入館料/大人700円 子供400円 一才以上幼児200円
営業時間/
 平日
 10:00〜18:30(最終受付18:00)
 土日祝
 10:00〜21:30(最終受付21:00)

・足湯
ご利用は無料
営業時間/
 平日
 10:00〜18:00
 土日祝
 10:00〜21:00

住所/山形県山形市蔵王温泉川前905
TEL/023-693-1212
駐車場/有(冬期シーズンは有料)


山形蔵王桜マップ改1画像.jpg


posted by やまがた蔵王 湯煙紀行 at 16:16 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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